太陽の下
[牧野 鎮磨の場合](1/3)




「ん? 牧野・・・・?・・・えっと、」







「・・・・・・・・・・・"しずま"」







「! お、おう、・・・すまないな。牧野鎮磨(しずま)!」






「・・・はい」















入学式の日、教室でこんなやり取りを担任とした。


いつものことだ。


牧野 鎮磨。


父親がつけたこの名前。


どういった意味でつけたのかは知らない。


ただ、毎度毎度初対面の人から






「なんて読むの?」






と聞かれるのは正直、面倒だ。











中途半端に珍しい名前つけても、

困るのは子供の方だと考えなかったのだろうか。






名前自体を嫌ってるわけじゃないが、


この名前のせいで先程も述べた様に


いちいち初対面の人に名前を尋ねられる。












普段無口で無愛想な俺にとっては、それは本当に本当に面倒だ。







・・・あー眠い。











、あれ・・・・・?


なんか隣の席の奴が俺のことすっごい見てるし。


あ、もしかして俺、話しかけられる?















「なぁなぁ!!さっき担任なんで読めなかったの!?



"しずま"ってどうやって書くの!?



・・・あ!俺、奥谷圭ってゆーんだ!ケイって呼んで!よろしくなっ!!」













(うわ、俺の予想、当たりだ)






・・・・そう、こうやって尋ねてくる奴に限って、必ずうるさいやつなんだ。決まってる。


















「ん、よろしく・・・」













「・・・・・って何だよそれだけかよ!


なーなー、"しずま"ってどうやって書くの!?」















あーもう、面倒だな。


無駄に声大きいしさ、頭に響く。



・・・つか、ねむ。














「・・・・鎮静剤の鎮と、磨くって字」













15年と少し。


これだけ生きてきた俺が学んだことは、この説明が1番皆にいち早く理解してもらえるってこと。











人が嫌いなわけじゃない。友達が要らないわけじゃない。






だけど、俺は普通の人よりも睡眠がたくさん体に必要らしく


なぜか知らないけどきちんと10時間睡眠しても、いつも眠い。ずっと眠い。







眠い時は、人と話すのが面倒になる。


というか、寝たくなる。


当たり前か。








・・・つまり俺は、ずっと眠たい奴なんだ。







小学校の時についたあだ名は『三年寝太朗』だったな。















「へっえー!かっけーっ!!!!しずまって呼んでいいっ!?


つか友達になって!!」














うあー・・・・・・・やっべ、もうピーク。



まじ眠い。
















「・・・・・・・・・・・ケイ・・・・・・・・・?」













「おうっ!?何っ!?」







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